認定特定非営利活動法人 本の学校

「認定NPO法人」となるまでのハードルを
丁寧な指導で乗り越えることができました。

「本の学校」は、著者や読者をはじめ、出版業界人や書店人、司書、読書ボランティア等、本を愛し本にかかわる活動をする人々に学びの場を提供し、読書活動の推進や、言葉・文字文化と出版文化の振興を図るための取り組みを行っています。活動のさらなる発展を見据えて「認定NPO法人」となることを決意。センターの指導助言を仰ぎながら解決すべき課題を一つ一つクリア。平成27年7月1日、無事に鳥取県初の認定を受けることができました。

活動内容

「本」を通じて、知の地域づくりと
エキスパートのスキルアップに貢献したい。

今井書店第三代・今井兼文氏の「ドイツの書籍業学校のような、書籍業を営む人、目指す人のための専門学校が日本でできないか」という遺志を継ぎ、地域の人々の生涯学習と出版業界人の研修の場として設立したのが「本の学校」です。

平成7年1月に、米子市に実習店舗を兼ねた「本の学校」をオープン。毎年恒例の一大イベント「本の学校・出版産業シンポジウム」をはじめ、様々な形で活躍する書店人に仕事の姿勢やノウハウを聞くセミナー「本の学校連続講座」、出版業界人を対象にした研修講座「書店人教育講座」、「生涯読書をすすめる会」の講演会など様々な事業を展開。一般読者も含め、本にかかわる仕事・活動をしている方々が全国各地からこぞって参加しており、各人のスキルアップだけではなく、地域や組織を越えたネットワークや新たな進化が生まれています。

支援内容

これからの事業継続・発展を目指して、
20周年を機に「認定NPO法人」へ。

本の学校オープンの2年前に「本の学校準備会」を設立し、開校に向かって進んでいたわけですが、当時から「独立・法人化をもって正式開校とする」という目標を掲げていました。実績を積み重ねた甲斐あって、平成24年3月1日に念願のNPO法人を設立。書店の一事業という印象が強かったところから、第三代・今井兼文氏の遺志や起ち上げ当初の目的に近づき、新たな一歩を踏み出しました。

そして活動開始から20年を迎えるというとき、寄付金に税制上の優遇措置が適用される「認定NPO法人」になり、会員の方々に今後も継続して活動を支えていただける体制を整えたいと考えました。認定を得るためは、「寄付金額が3,000円以上の寄付者が年平均100人以上であること」「受入寄付金総額の70％を事業費に充てていること」などの定められた基準をクリアしなければなりません。団体が認定の条件を満たしているのか、また満たしていないとしたらどうすればクリアすることができるのか、また申請手続きはどのように進めればよいか等々、解決すべき課題は数多くありました。

認定に係る数々の課題、難しい手続きも、
センターの丁寧なアドバイスで次々クリア！

「認定NPO法人」の申請手続きを進めるに当たり、センターにアドバイスを求めました。すると、基準をクリアするためには事業計画の変更や会員制度の見直し、規程の作成などが必要であることが分かったのです。早速、それに向かって事務手続きを進めていきました。鳥取県では認定NPO法人の前例がまだ1つもなかったのですが、全国的には、仮認定も含めて900以上の認定NPO法人が誕生していますので、センターのネットワークを通じて他県の事例を紹介していただきました。

出張相談では対面して細かな部分まで助言してくれましたし、電話やメールでも丁寧な対応で大変助かりました。おかげさまで、平成27年7月1日に無事認定を受けることができました。

今後の活動

“本の学校ができること”の可能性を探り、
地域に根ざした活動も高めていきたい。

「本の学校」は、設立以来、会員の7割が県外在住者の方です。それは、当初から全国的な視野で事業に取り組んできたことの表れだと考えています。しかし、地元・米子市をはじめ鳥取県内のほとんどの方にとっては「本の学校」という名前の本屋さんという認識しかないのではないかと。そのことはこれから解決すべき課題だと思っており、講演会・シンポジウム・各種イベントなどについてもっと地域の方に興味を持って参加していただくためにはどのような活動をすればいいのか模索中。今後、しっかりと手がけていきたい取り組みの一つです。